陣痛から出産へ３

・・・前回の続き・・・

しばらく外を眺めてバスに揺られていた。。
自分の未来を考えるわけでもなく。
家族の未来を考えるわけでもなく。
不安を喜びに変えることを望んで。
ただ母子ともに何事もなく生まれてきてほしいと
思いながら。

どれぐらい揺られていただろうか。。
いつしかバスの中には自分しかいなくなっていた。
目的の場所が終点に近いということもあるのだが。
停車の合図のボタンを押し
バスを降りた。
時計は出発してからちょうど１時間半たっていた。
急がなくては。。と思いながらも
体は妻のもとへ歩いて進む。
自動扉が開き受付へ向かう。
「すいません。。。。」
受付に声をかける。
名前を言ったらすぐに案内された。
鼓動がなりやまない。。
きっと不安が喜びより勝っているからだろう。
案内された陣痛室の扉を開けると
母が座っていた。
もしもの時を思い妻が自分で電話したらしい。
こんな時にも冷静に行動している妻はさすがだ。
「いま分娩室に行ったから、早く行ってあげて。」
聞こえてはいたが頭の奥にこもったように聞こえた。
鼓動が鳴りやまない。。。
おもむろに陣痛室を出て分娩室に向かう。
目の前にある大きなくもりガラスの自動ドアの前でノックした。
「す。すいません。。」
返事がないので開けてみる。。
なかにはもう一枚自動扉があった。
不意をつかれた。
「すっすいません。。」
自動扉に向かって詰まる声をだした。
すると扉が開き
白衣を来た助産師さんらしき人が
忙しいそうに
「そこにある白衣着て消毒して。できたら呼んで」
言われたとおりにそそくさと着替え消毒をした。
心拍数が尋常じゃない。。
こういうとき男ってやつはどうも強くなれないのはなぜなのだろう。。
「すっすいません。。」
すると今度はもう少し若い別の助産師さんがにっこり笑って
「よかったねぇ。まにあった。ほら赤ちゃんまっててくれたんだ。」
ぼくはいくらか安心した。
見たこともない機械や痛々しい道具だらけの部屋を見回す間もなく
目の前には大きな機械に横たわった妻がいた。
「うぅ～～まにあったねぇ。」
引きつった笑顔を僕に見せそう話した。

つづく

陣痛から出産へその２

・・・前回続き・・・

落ち着かない気持ちを運びながら
まずは駅に走りだした。
何気ない、いつもと同じ日々を送っている人達を
素早く避け
モスキートのごとく、動く障害物をよける。。
走りながらカードを用意し改札を駆け抜け
切れる息を飲み込みホームの階段を駆け上がる。
目の前に来た電車に飛び乗り
閉まった扉に腕をつき額をあてた。
ふー。。
息切れは程強くなり頭からは汗が流れて
急ぐ気持ちが電車の速度を遅らせる。
この時間は自分でどうすることもできない。
気持ちを落ち着かせよう。
ひとまず深呼吸をゆっくりとした。
「何事もなく産まれてくるように」
そう願ってしばらく電車に乗っていた。
乗り換えの駅に着くとタイミングよく
電車が、まるで待っていましたと言わんばかりに
口を開けて待っていた。
扉が開くと同時に向かいの電車にのり
席に座り相変わらず消えることのない
期待と不安の混じった気持ちを抑えながら
電車に揺られて最寄駅にたどり着いた。
タクシー？バス？
考える暇もなく
思わず反射的に
「○○行き発車しま～す」という目の前のアナウンスにつられ
バスに乗ってしまった！！
ぷしゅ～。
扉がしまる。。
腰から落ちるかのように席に座りこんだ。
外の景色はいつもと変わらない。
病院まではあと少し。
ふと時計を見ると
まだ１時間たっていなかった。。

つづく

タグ：最寄駅　電車　時計

陣痛から出産へその１

・・・前回続き・・・

とりあえず陣痛室に通され看護婦さんに見てもらうと
「ちょっと治まったみたいだねぇ。。」
奥さんも
「治まっちゃダメなのに。。。」と
ゆっくりした痛みがちょっとつづいて２時間ぐらいがたって
看護婦さんが
「今日の夜かなぁ？明日の朝かなぁ？こればっかりはねぇ」
ということなので今日はそのまま入院ということで
僕はいったん仕事に向かうことにした。
「もうすぐ産まれるのかぁ」
そんな思いで午前中を過ごそうとしていたとき
『ブブブブブ』携帯が。。
あわてて見ると
奥さんからじゃないですか。。
あの様子から想像すると
「このまま家に帰るから」という連絡かなと思って
自分で電話してるし。
とりあえず普通に電話にでると
痛みに耐えて苦しそうな奥さんの声。。。
「どした！」
「早く来てぅ。。もう産まれちゃうよぉ・・・」
「え？！！今晩あたりじゃないの？」
「いいからはやくぅ・・・・・」
プツ。。。
電話は切れました。。
さぁ大変！
人生で何度とある場面ではございません！
いまから向かってもゆうに１時間半はかかります！
間に合うのか？！！
俺！！

つづく

タグ：看護婦 人生

再び陣痛！

新米パパの育児挑戦記へようこそ！

・・・前回の続き・・・

病院から帰って来た夜のこと
ゆっくり痛みがやってきてはおさまりやってきてはおさまり。。
この繰り返しで辛そうにしていた奥さんは痛さに耐えながら
やっぱり時間をしっかり測っていました。。
今思うと相当な痛みの中でしっかりと冷静にそんなことをしている
妻はすごい！他人事のようですがそう思います。
そんな妻を横目に何もできず声しかかけてあげられない旦那。。
男だからこそこういう時はしっかり落ち着かなければいけなと思いながらも。
ドキドキだったことを覚えています。
深夜を過ぎるとなんとなく陣痛も収まり二人で眠りにつきました。
そして早朝のことです。
妻が再び陣痛で目を覚まし
「う～。。痛い。産まれるかも。。。」
つ。。ついに！！
前もって用意しておいた出産お泊りセットと妻を抱え
車で病院へ向かいました。
心はドキドキですがここは安全運転でと言い聞かせ。。
道中聞こえるのは
「ふ～っ。ふ～～っ。」
妻の痛みをこらえる呼吸です。。
この時運転しながらおなかの大きな奥さんに
「大丈夫か？大丈夫か？」
このセリフを何度繰り返したか。
病院に到着するとまたもや。。。
痛みが遠ざかっている妻でした。

タグ：出産

陣痛です！！

新米パパの育児奮闘記へようこそ！

今では多くのパパたちが出産立ち合いをしているようです。
私もそんなパパたちの１人でした。

予定日３日前の早朝に

ふと目を覚ますと。。

「う～ふ～っふ～」と横で苦しそうに奥さんが。。。
そうです陣痛です！！

あわてて病院に連れていきました。
が。。
おさまってしまって結局帰宅。
それから奥さんはたびたび来る痛みと時間を照らし合わせ
生まれる準備に備えていたのでした。

タグ：陣痛

ブログ開設のご挨拶

新米パパの育児挑戦記へようこそ！

半年前に授かったわが子と共に奮闘する新米パパぶりを
綴って行こうと思います。


どうなることやら。。

ちなみに我が子は月例半年
育児に対する悩みや相談をパパ目線で
このブログを訪れた方々とシェアできたらいいなぁと思います。

よろしくお願いします。

頭皮のケアに