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ついに出産?その2 [日記]

・・・前回のつづき・・・

先生が用意をしているうちに
妻の苦しむ声の間隔が完全になくなっている。
「う~痛いぃ!痛いぉ」
声を出すどころではなく叫びだ。。
「赤ちゃん降りてくるよ。はい。そう力んで」
助産師さんがタイミングを促し程よい間隔をリズミカルに教えてくれる。
しかしどうみても妻にそれを聞き入れる余裕はない。
「よし、じゃや破水させるからね。」
そう助産師さんが言ったとたん
水風船が割れたかのように羊水が飛び出した。
僕は目を背けることなくこの出来事に間違いなく立ち会っている。
いや参加している。
顔に飛び出した羊水がかかろうが
助産師さんは気にすることなく今までの動作を続けている。
プロとはこういうことなのだろう。
「はい大丈夫だからねぇ。そうそう力んで力んで」
「ふーっふーっっふー。うんぐぅぅぅぅぅ!!あー!ふーっ。」
「あぐぁぁぁ!!ふぅーっうんん!!!あーあぁぁ。痛いよおおお!」
妻の苦しい声が分娩室中に響き渡る。
「大丈夫。大丈夫だよ!がんばれ!」
僕は今目の前で起きている出来事に圧倒されながら
思いつく言葉を只、只ささやくだけだった。
下では何が起きているだろうか。。
僕の位置からは全くわからない。。
不安と期待の入り混じる思いがまた呼びもどされる。。
「ほら旦那さん肩抑えてあげて。」
ベテラン看護師さんにそういわれて
またしっかり妻の肩を抑え初めた。
準備が終わった先生がついに助産師さんと入れ替わる。
「はい力んで力んで!そうそそう!いいよ~」
相変わらず元気な声でリズムを促す。
「はい。1.2.3.ほらきたそう!」
先生は軽快にリズムをとる。
「うううう痛いよぉーーーーー!」
妻も叫びながらそのリズムに乗ろうと必至だ。
『大丈夫大丈夫がんばれがんばれ』
そう心の中で僕は休むことなくつぶやいた。。。
「ほら頭見えてきたよ!もうちょっと!」
その声を聴いた妻は苦しみ表情を浮かべながら
うなずいて僕の手首をつかんだ。
そして一瞬潤んだ目で僕の顔を見上げた。
僕はその顔にニコリと合図をした。。。。

つづく


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